現在では毎年多くの日本人が海外に出かけていきますが、訪問先での現地の人とのコミニュケーションがうまくいかないケースも多々あるようです。
日本人が英語を間違って理解していたケースとして、こんな話を聞いたことがあります。
団体の男性達がレストランで食事が終わり、男性達は皆タバコを吸うのでテーブルで吸っていたところ店員があわてて来て、壁に貼ってある紙を指さし
「ここは’Smoke Free’なので、すぐにタバコを吸うのを止めてください」と注意されました。
男性達は「Smoke Freeだから、自由に(煙)吸っていいテーブルじゃないの?」と返しました。
すると店員は「Smoke FreeのFreeは、煙無し(Free)という意味で、禁煙席のことです」という説明を受けて、男性たちはやっと慌てて禁煙席と理解したケースもあります。
日本人が英語の使い方を誤解して間違って覚えているケースがあるため、現地の人と会話する場合でも、言っていることが理解されず意思疎通がうまくいかないことがあるようです。
日本人が正しいと思っている本当は間違ってる英会話をマスターして、海外で恥ずかしい思いをしないようにしていきましょう。
1. Canの使用
外国人に、「~できますか?」と聞く場合に、
Can you eat ’Sashimi’? と聞きがちですが、おすすめは
Do you eat ’Sashimi’? です。
’can’は一般的に、「できる」という意味ですが「~する能力がある」という意味になり、日常会話でcanを使うと「サシミ食べれるの?」と、ややぶっきらぼーな聞き方となり「食べても体は大丈夫?」という意味合いに取られますので、’Do you ~’の方がベターです。
2. Whereの使用
外国人に住所を聞く場合に、
Where’s your address?(住所はどこですか?)と聞きがちですが、おすすめは
What’s your address?(住所はどこですか?) がベターです。
「住所」そのものを聞く場合は、”what”を使います。
もし“where”を使う場合は、
Where do you live? (どこに住んでいますか?)となります。
3. 「借りる」を使う場合
何かを使いたい時に、日本語では「借りる」という表現をすることがありますが、そのまま英語に直訳して使うと意味が通じなくなります。
Can I borrow the bathroom? (お手洗い借りてもいい?) と聞きがちですが、おすすめは
Can I use the bathroom? (お手洗い使ってもいい?) です。
’borrow’は所有物として「一旦借りて、返す」という意味が強く、トイレはちょっと使わせてもらい、物の移動も伴わないので、”use”を使いましょう。
4. sleepの使用
”sleep”は通常「寝る」という意味がありますが、会話で「昨日何時に寝たの?」と聞く場合には適当ではない使い方になります。
What time did you sleep last night?(昨日何時に眠っていたの?)と聞きがちですが、おすすめは
What time did you go to bed last night? (昨日何時に寝たの?)です。
英語の”sleep”は、ずっと寝ている状態を指すことになり、聞かれた方は「何?」となります。
5. stillの使用
「まだ~」と言いたい時に”still”を使いがちですが、英語のニュアンスがチグハグになってしまいます。「もう帰るの?まだ8時だよ。」という時は
It’s still eight. (ずっと8時だよ。) と言いがちですが、おすすめは
It’s only eight. (まだ8時だよ。) が良いでしょう。
「ほんの8時」というニュアンスで”only”を使うのが最適です。
“still”は何かの状態が継続して、「依然として」や「相変わらず」という意味になります。
年齢を表わす時も”only”を使います。
She’s only fourteen.(彼女はまだ14才だよ)
6. 家族構成
外国人に自己紹介して「家族構成」の話する時に、間違えやすい英語の表現です。
We are five family. (私たちは5家族です。) と言いがちですが、おすすめは
We are a family of five. (5人家族です。)です。
’We are a family of (人数)’は英語で良く使われるフレーズですので、覚えておくと便利です。
他にもこんな言い方がありますよ。
There are five people in my family. (5人家族です。)
7. 否定疑問文への返答
英語の否定疑問文への返答も、日本語の会話の感覚でいくと間違えやすいですよね。
You don’t want it, do you?
(欲しくないよね?) と聞かれた時に、欲しくない時には
No. I don’t want it.
(ハイ。欲しくないです。) と応えます。
ここでの”No”は、「いらない」という否定にかかってきます。
日本語訳では「ハイ。」となり肯定のように見えますが、否定型の意味となります。
【誤り例】
You don’t want it, do you?
(欲しくないよね?)と聞かれて、欲しくないのに、
Yes. I don’t want it.
(ハイ。欲しくないです。)と応えると、
What, so you want it?
(え、じゃあ欲しいの?)となってしいます。
日本語的には「いらないよね?」と相手に聞かれて、同意する意味で”Yes”と言ってしまうと相手を困惑させるので、
「いらないよね?」と聞かれている文に対して、兎に角「いらない」と否定の場合は「No」で答えましょう。
【答え方 例2】
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Don’t you like dogs? (犬が好きじゃないよね?) または、
You don’t like dog, do you? (犬、嫌いだよね?)と聞かれて
聞かれ方に関係なく、
自分が好きなら: Yes, I do.(ううん、好きだよ。) 肯定の’Yes’で
自分が嫌いなら: No, I don’t.(うん、好きじゃないね。) 否定の’No’で答えましょう!
8. 最初の挨拶
初めて会った人に
① Nice to meet you.(お会いできて嬉しいです。)と言われたら、
Me too.(私も私に会えて嬉しです。) と応えがちですが、これは適当ではなく
You too.(こちらこそ。) と応えます。
1 に対してフルに応えると、”Nice to meet you too.”となり、これを短くして最後の2語を抜き出し’You too’と応えます。
9. 相手の趣味を聞く時
会話の途中で、相手の趣味を聞ききたい時に
What is your hobby? と聞きがちで誤りではありませんが、おすすめは
What do you do in your free time? くらいのニュアンスです。
英語で “hobby” というと、深くハマっている特殊なモノ、あまり普通の人がやらない趣味を指します。
“What is your hobby?”で聞くと、”Nothing!”(特に無いです)と返ってきて、会話が進まなくなることになります。
10. 仕事を聞かれた時
相手から仕事を聞かれた時、会社や部署名、サークルなどなど日本語では何かに属する、という言い方をするので、
I belong to JPN company. と言いがちですが、おすすめは
I work for JPN company.(JPN会社に勤めています。)
belong toを使うと、toの後にくるモノに所有されているというニュアンスが強くなるので、work forが相応しいでしょう。
11. 用途が広い「よろしく」
日本語の「よろしく」を英語で表わすのは難しいとされています。それは「よろしく」が様々な場面で、色いろな意味で使われているからですね。
この「よろしく」を海外の現地の人にも言いたい時あります。こんな時は場面別で次のように言ったらどうでしょうか。
1 初対面の相手に「よろしく」の意味を込めて挨拶する場合
Nice to meet you.
はじめまして。(これからもよろしくね)
「お会いできてよかった、これからよろしくね」という意味合いを含めた表現としては
It was nice to meeting you.
It’s a pleasure to meet you.
② 「これからもずっとよろしくね」のニュアンスを表現する場合
Let’s keep in touch. (これからも連絡取り合いましょうね)
③ 「奥さんによろしくと伝えください」という、あいさつの言づてを頼む時は、
Please say hello to your wife.
④相手の好意に対して「よろしく」と言う場合
例えば「空港まで送ってあげるよ」と言われて、「それじゃあ、よろしくお願いします」と返答するような場合は、素直に感謝を表わす言い方で応えましょう。
Thanks you. (ありがとう)
I appreciate you. (感謝します。)
I appreciate your concern. (お心遣いに感謝します。)
⑤頼み事に「どうかよろしく」と言い添える場合
人に何かを依頼する時に「どうかよろしくお願いします」を付け加え、「よろしく」を是非ともお願いしたいというニュアンスを込めて伝える場合は、
Any help would be appreciated. (どんな助けも大変にありがたく思います)
⑥「今後ともよろしくお願いします」と伝える場合
ビジネスでこれから一緒に連携して業務やプロジェクトを推進していく、という場面での「どうぞよろしく」は、「これから一緒に頑張りましょう」というニュアンスを込めて言います。
I’m looking forward to working with you.
(これから一緒に働けることを楽しみにしています. どうかよろしくお願いします)
12. 海外で理解されない英単語
海外で英語が通じない原因の一つに会話の中に、日本で作られた英語言葉「和製英語」を混ぜて使っているせいかもしれませんね。
以下の言葉は海外で使っても殆ど通じないので、ご注意を!
* ガソリンスタンド→gas station
ガソリンはgasと省略されるて言われることが多いです。
*クーラー →air conditioner(AC)
クーラーというと冷却器の意味となります。
*ノートパソコン→Laptop
ノートパソコンは完全な和製英語です。
*ホチキス→stapler
ホチキスは発明者の名前で、「ホチキス貸して!」と言っても殆ど通じません!
*シュークリーム→cream puff
シュークリームはフランス語で、日本の発音でシュークリームと言うとshoe cream(靴のクリーム)と聞き取られ、’I like to eat shoe cream!’というと、怪訝な顔をされるでしょう!
*ビニール袋→plastic bag
スーパーなど使われる袋はplastic bagと言います。
*セロテープ→scotch tape
セロテープは英国での商品名で、英国では通じるそうですがアメリカでは通じないようです。
*バックミラー→rearview mirror
rearが「後ろの」という意味でバックミラーのことです。
ちなみにハンドルは’steering’、クラクションは’horn’となります。
*スキンシップ→Physical contact
「スキンシップ」と言ってもまず通じません。
*電子レンジ→microwave
海外のモーテルやゲストハウスに置いてあるものを、microwaveと呼びます。
*コンセント→outlet/socket
壁にある電源を日本では「コンセント」と言いますが、海外ではほとんど通じません。
アメリカでは“outlet”(アウトレット)、イギリスでは“socket”(ソケット)と呼ばれています。
*コック→chef
コックはオランダ語のようで、一般的にはchefと言います。
【まとめ】
いかがでしたか?
日本は和製英語もたくさんですから一見、英語と思い勝ち。勉強になりましたか?
だからと言って会話を控えるのではなく、大いに現地の人と話してみましょう!
そうすると「こういう言い方は理解されないのだな」といことが分り、次のステップへと繋がっていきます。
日本に来ている外国人がカタコトの日本語を一生懸命話していると、何とかこちらも理解しようと努めるのと同じように、英会話でも積極的に相手と話すことが重要だと思います。