フィリピンの物価水準は日本の約1/3から1/5程と言われており、不動産に関しても日本に較べると格安で購入ができます。
フィリピンの中でもセブ島はまだ至る所に自然が残り、青い海や白い砂浜など観光地も近く、永住の場所としても人気があります。
今回はセブ島での不動産購入や売却に関してご紹介していきます。
1. セブ島での不動産購入
1.1不動産購入の対象物件
フィリピンでは基本的に外国人名義で、土地付き一戸建ての家を購入することはできませんが、コンドミニアムやタウンハウス(2階建て多棟アパートメント)などに関しては、外国人名義でも購入することが可能です。
フィリピンはアメリカに統治されていた時期があったので、不動産の契約面でも英米法基準をベースにした法に基づいた書類で行われますので、外国人でも安心して不動産が所有できる国です。
1.2 セブではどんな物件が多いの?
現地で建築が進み多く建てられているのがコンドミニアム(マンション)です。
ガードマン常駐のセキュリティゲートやプール、ジムなどが付随しているのが一般的で、価格は東京都心の最高級マンションと比べて約1/4位で、セブのグレードの高いコンドミニアムの購入が可能となっています。
1.3. 支払方法の選択が豊富!
フィリピンで不動産の購入代金は、いくつかの支払方法や支払期間の選択が可能です。
一括払い
フィリピンでは長期的なインフレが続いており今後も続くことが予測されていますので、最初に一括で支払うと割安感が一番強くなります。また一括払いですと売り主との値引き交渉の余地も生まれます。
②頭金併用支払い
最初に頭金として購入代金の20%~50%位を支払い、完成時に残額を一括支払する方法もよく使われます。
当初の負担を軽減させたい場合に利用しやすい支払い方法です。
③頭金分割支払い
頭金を一括ではなく、竣工までの期間、毎月分割で支払うことも可能です。
この際の金利は一般的に不要となっています。
1.4. 低額な住宅の購入も可能!
高級コンドミニアムの購入に限らず、現地の人向けに建てられた低価格の物件を投資用として購入することも可能です。
1戸数百万円の小型の物件を購入して、地元の人々に貸して安定的に家賃収入を得るという方法があります。
セブ島では人口増加や経済発展に伴い今後も不動産価格が上昇していく傾向が強いので、それに伴い家賃の値上げ益も期待できます。
2. セブで不動産物件を売却する場合
セブで不動産を売却する場合売値をどう設定するのかがポイントになりますが、その他に売却費用がどの位発生するのかを把握しておくことも重要です。
税金や手数料など事前に認識しておき、売却の際の諸費用を計算した上で売るかどうか判断することも重要なポイントになります。
ここではセブ島での不動産の売却についてご紹介したいと思います。
2.1 不動産売却にかかる費用はどれ位?
不動産の売却の際に実際に税金などいくら位の費用が発生するのかを把握しておきましょう。
① 印紙税 2.0%
不動産登記税 約2.0%
不動産移転税 約0.5%
キャピタルゲイン 税 6%
付加価値税(VAT) 12% (*このVATは、売り価格320万ペソ以上の物件に発生します)
上記から計算すると、大体750万円以下の物件では10.5%程の諸費用がかかり、
750万円以上だと22.5%ほど諸費用がかかります。
2.3 売却価格 320万ペソの境界線
上記で見たようにフィリピンで不動産を売却する際、売値320万ペソが1つの境界線となります。
この額を超えると付加価値税(VAT)として12%の税が発生します。
この為VAT節税対策として、あえて売値を320万ペソ以下に抑えて販売する方法もあります。
売値については基本的に売主が決めることになるので、この320万ペソという境界線を覚えておいて考慮することも有効でしょう。
2.4 不動産企業への売却依頼
セブには日系の不動産企業がいくつかありますが、売却の際に不動産仲介手数料などが発生し、その料金も差がある可能性があります。
また売り方によって諸経費などが掛かることがありますので、売却前に見積をとってから売却を依頼するのが悔いの残らないアプローチとなるでしょう。
また売却を急ぐと安値で叩かれてしまうケースもあるので、売却には1年前後のスケジュールを見ておくのが望ましいでしょう。