海外旅行に行くときに、やはり一番気になるのがその国の物価。お得なレートで両替して空港を出ても、物価が分からないと困ります。日本との貨幣価値の違いや、だいたいの物の値段は事前に知っておきたいところですよね。
ミャンマーで使用されているのはチャットという通貨で、100チャットがおよそ10円になります。東南アジア諸国のご多分に漏れず、物価は日本に比べ安いのですが他の諸外国からすると宿泊費用が少しお高め。
これは需要に対して部屋数が足りないのが原因だそうです。そのホテル代も都市ヤンゴンから、バガン、マンダレーと、ピュー族が分布したイラワジ川を辿って行くごとにまた違ってきます。
宿泊費と肩を並べて高めなのが、拝観料などの観光費。ミャンマーツアーなら観光地として欠かせないバゴーやパゴダの各スポットでも、物価よりはちょっと高い入場料が必要となります。
それに比べて安いのが食費。グルメとお酒好きにはたまらないですね!ドミトリーで料理をしなくても、現地の人しか行かないようなダウンタウンのローカルレストランで食事をしたら1日1,000円以下で豪華な食事が出来てしまいます。
交通費も安いのですが、その中でも意外に高いのがタクシーだったり……。海外に旅行するたび思うのが、こんなに安くて美味しくて、家賃もそんなにかからないなら移住するのも悪くないということ。
でも引っ越しは?ビザは?就職は?それを考えると現実的ではないけれど、そんな気持ちにさせてくれる「ミャンマーの魅力〜物価編〜」をお届けいたします!
ホテルの宿泊費は少しお高め?
ミャンマーの宿泊費は、他の東南アジアの諸外国に比べて少しお高めです。これはミャンマー国内でのホテルの需要に供給が追いついて行かないことで、値段が高騰しているのだそうです。
また、安いホテルはすぐに予約で埋まってしまうので、飛行機の早割り同様、かなり早い時期からの予約でないと高いところしか残っていないという状況になってしまいます。
当然、都市部へ行けば行くほど値段は高くなりますが、同様の物価のタイのバンコクに比べると、ヤンゴンの高級ホテル(それでも一泊9,000円くらい)でもクオリティが下がるような気がしてしまうのです。
なのでミャンマーでのホテル探しは、自分の中での「価格とクオリティ」の折り合いをつけることが必要になります。安さ優先でホテルを決めても、ベッドが硬くてガッカリなんということもあります。
それでも食費や交通費は日本に比べ全然安いので、トータルの旅費は下手すれば国内旅行よりも安くあがってしまうこともあるのです!今回は都市部ヤンゴンの中でも比較的リーズナブルで立地も良い、3つのホテルをご紹介いたします。
Agga Youth Hotel
ミャンマーの中でも比較的リーズナブルな「Agga Youth Hotel」です。ヤンゴン市内、チャイナタウンのほぼ真ん中という恵まれた立地にあるのにこのお値段。空港まで、わずか29分です。
コストパフォーマンスは最高ですがユースホステルなので、過度なサービスや贅沢な装飾は期待できません。ですがスタッフの対応はフレンドリーでとても親切です。
そしてミャンマーのホテルの中では1、2位を争うくらいにwi-fiが繋がります!朝食はビュッフェスタイルで、かなりのボリュームがあります。部屋はシンプルですが、安く泊まりたい方にはお勧めです。
住所:No.86, 12th Street, Middle Block, Lanmadaw Township, ヤンゴン市街, ヤンゴン, ミャンマー, 11131
金額:645円~
公式サイト:ホテルの予約はこちらから
Galaxy Hotel
こちらもヤンゴンにある「Galaxy Hotel」。ダウンタウンからは少し離れていますが、こちらも無料Wi-Fiを提供しています。
Galaxy Hotelからシュエダゴン・パゴダまで11km、スレー・パゴダまで13km、最寄りのヤンゴン国際空港まで2kmというこれも恵まれた立地で、遅めの到着にも嬉しい24時間対応フロントデスクです。部屋はお値段の割には広めな印象です。
住所:No. (2A/5A),Okklar Thiri Garden Street, D Expend, North Okklar Township, 11101 ヤンゴン, ミャンマー
金額:3,767円~
公式サイト:ホテルの予約はこちらから
THE HUB Hotel
ヤンゴンのシュエダゴン・パゴダから7kmの「THE HUB Hotel」には、レストランとバー、館内全域での無料Wi-Fi、敷地内の無料専用駐車場があります。フロントデスクは嬉しい24時間対応です。
スタッフの教育が行き届いていて、気配りが素晴らしい!立地も便利でTHE HUB Hotelからスーレーパゴダまで10km、ヤンゴン経済研究所まで2.8km、ヤンゴン国際空港まで5kmです。ホテルでレンタカーの手配もしてくれます。
住所:No(28 ) A , 7 Miles , Pyay Road , Mayangone Township, マヤンゴン地区, 10010 ヤンゴン, ミャンマー
金額:7,164円~
公式サイト:ホテルの予約はこちらから
ミャンマーの食事情について
観光には外せないのが「美味しい食事」。旅費を安く済ませるため、日本からカロリーメイトを大量に持ち込んで……。なんて話は、あまり聞いたことがありません。
やはり海外を訪れるからには、行く先々で名物や美味しい食事を味わいたいもの。だから海外でレストランでの食事が安く上がるのは本当に有難いことなんです!
ここがクリアされていたら、もう宿泊費や観光料がちょっとくらいお高くても相殺されてお釣りが来るくらいです。
北欧の方を旅すると、微妙な味の聞いたことのない料理が結構なお値段で出てきたりします。それに比べてミャンマーの食事は、オイリーでスパイシーなのだけれどもとっても美味!そして何と言っても安い!
レストランではだいたい1品あたり230〜280円で料理が食べられます。無料の付け合わせなども出て来るので、1,000円出さずともお腹いっぱいになります。そんなミャンマー の定番お勧めレストランをご紹介します。
Feel Myanmar Food(フィール・ミャンマーフード)
人気ビルマ料理チェーン店「Feel Myanmar Food」。早朝から夜遅くまで営業している日本で言ったらファミリーレストランのような感じですが、味は画一的ではありません。
「どこどこで出してるお店は一味違う」とか、まるでコアなファンが多い「ラーメン◯郎」のよう!麺料理からアイスクリーム、伝統菓子まで、何でも揃う嬉しいお店です。外国人出張者や旅行客の利用も多く支店もたくさんあるので、ミャンマーでの食事に困ったらここ!
住所:124, Pyi Htaung Su Yeikthar St., Dagon Township, Yangon
時間:6:00~23:00
定休日:なし
公式サイト:http://www.feelrestaurant.com/
安く抑えるならローカルフードがお勧め!
ヤンゴンのダウンタウンにあるチャイナタウンで屋台のローカルフードというのも、なかなかいけます。色んな種類を少しずついっぱい食べたい方に断然お勧め。
日本での「唐揚げ」や「揚げ餃子」らしきフードが手軽なお値段で気軽に食べられるのです!そう、ミャンマー、やっぱり食べ物はオイリー!屋台フードも揚げ物多数です。だからこの辺りは、そこはかとなく油のいい香りが漂います。
シュエタウンタン通りからラター通りぐらいまでの、通り10個分ぐらいの範囲がチャイナタウンにあたるのですが、串焼きストリートで有名な「19番ストリート」もこの中華街の中にあります。
屋台フードだけに限らず、ここチャイナタウンでは現地の人しか行かないようなローカルレストランだと、観光客でも入れるレストランの約2分1の値段でお食事することが出来ます。
お客さんのほとんどがミャンマー 人なので、ほんの少し勇気が必要なのですが……。この辺りは美味しいものがいっぱいなので色んなものを安く食べるためには、お腹を空かせて行くのがお勧めです!
気になるあれこれの値段は?
前にも書きましたが、ミャンマーで宿泊費の他に高いと思ったものは拝観料などの観光費です。その他にも移動やお酒はどれくらいかかるの?といった疑問や、食品、宿泊費以外の気になるお値段などをお伝えしていきます。
交通費
ヤンゴンのダウンタウンから郊外までを回る環状線は1周しても28円、バスはダウンタウンの西側から東側の端までで約10円で行くことが出来ます。
ところがこの交通費、タクシーになるとぐっと高くなります。とは言え日本よりは全然安く、4kmで高くても300円に満たないくらいです。
拝観料
ミャンマーには数々のバゴーやバゴダがありますが、これらバゴーの入場料はだいたいが1,000円くらいです。入場料が設けられている日本の寺院、仏閣でも数百円程度なので、やはり他の物価に比べると高い印象は否めません。
けれどこの部分は「お布施」と思って不満を抱かない方が良さそうですね。
お酒
ミャンマーの人々はほとんどが敬虔な仏教徒なので、宗教上の理由から基本的にお酒は飲みません。そのような戒律があるのですが、破った場合の罰則というものもないので飲酒する人も中にはいて、アルコールは普通に売っています。しかも安い!
通常このような場合、マレーシアなどでは酒税がかかってお酒は高くなるのですが、有難いことにミャンマーでは驚くほどアルコールが安いんです。
大体のお店では、生ビールが一杯100円以下で提供され、750mlのボトル入りラムが一本120円くらいだったりします。一杯じゃなく1本なんです。そして買って帰るものだけでなく、お店で飲んでも120円なのです。
マンダレーラム
アジア諸国で作られたラムなんて怪しいほどに強烈な味なんじゃないの?しかも一本120円なんて……。そう思うのは当たり前。だけどこのラム、とっても美味しいんです!
これを飲むと日本に帰って来て、ボトル800円くらいのラムを飲むのがなんだかもったいない気がしてしまうほどに口あたりの良いラムなんですよ。
このラムは「マンダレーラム」といい、ミャンマーでは有名なのですが、このマンダレーラムの他にも同価格で美味しいラムがミャンマーには多数あるんです。
ミャンマービール
マンダレーラムと同じく有名で、リーズナブルかつおいしいお酒に「ミャンマービール」というのがあります。
日本屈指のビールメーカー「キリンビール」も目をつけたこのミャンマービールは、世界各国の数々のビールカップを受賞しているという優れもの。
スッキリとした飲み口で大人気のこのビールがジョッキで一杯60円。お酒好きにはたまらない、そしてはまってしまいそうなコストパフォーマンス最高の世界も認めるビールなのです。
ミャンマーが国民に禁酒を強いている理由が分かるような気がします。こんなに安くて美味しいお酒が飲めたらアル中になってしまうもの……。
リーズナブルにミャンマーを満喫!
今回は大まかにではありますが、ミャンマーの物価あれこれをご紹介いたしました。同じ東南アジアでも、タイなどよりは宿泊費が若干高いという面はありますが、それを他の部分で補えばミャンマー旅行はとっても安く上がります。
ここでは「8万円」という額を提示していますが、これは飽くまでも初めての一人旅の場合。何度か来て行き慣れて、また宿を始め様々なものをシェアする旅のパートナーがいたら、3万5万も当たり前で楽しめてしまう国なんです。
とはいえ、なかなか行けない海外旅行、ケチケチするのも嫌ですよね。ヤンゴンで1,000円以下の宿に泊まった後は、マンダレーで奮発して高級ホテルに泊まってみるなんていうのも素敵だと思います。
日々の食事も、量をケチったり空腹を我慢したりクオリティを落としたりしなくても、場所を選ぶだけでいくらでも安く食べることが出来るのです。
全てはあなたの選択次第。けれど何も考えなくても、リーズナブルでコンフォタブルな旅が出来るので大丈夫。色んな楽しみ方が出来るミャンマー、8万円を握りしめ存分に楽しんで来て下さい!