返り血を浴びてしまう!?世界一危険な格闘技ラウェイを生で観戦しに行こう!

皆さんはラウェイと言うミャンマーの国技をご存知でしょうか?ぱっと見キックボクシングのような試合スタイルで、タイの国技であるムエタイによく似ています。が、似て非なるのがそのルール。

国技である一方、過酷で過激な格闘技としてその名を世界に轟かせています。現在ミャンマーラウェイは国内だけにとどまらず、インターナショナルにそのイベントを展開しています。

日本でも多数の選手が参戦し、「ミャンマーVSジャパン」と銘打ったヤンゴン大会を皮切りに、現在では後楽園ホールでもその試合を観ることが出来るようにまでなりました。観光ツアーを組む旅行会社もチラホラ出てきそうな勢いです。

過激なルールの根底には、なんと仏教に基づいた慈愛の精神が流れているので、真面目な選手たちのラウェイ哲学や常に相手をフォローする姿勢などが、スポーツを超えて観客を熱狂させるそう。勝利者は国の英雄となります。

繰り出すパンチに強烈なダウン。衝突する肉体の芸術を観に、ヤンゴンのラウェイスタジアムまで行って来ました!

『ラウェイ』とは?


「ラウェイ」とはミャンマーの国技です。タイのムエタイに似た立ち技格闘技ですが、そのルールの破天荒さが国技どころか競技らしからぬデスペラードぶりを発揮しています。

そのルールとはグローブ無しの素手(バンデージを巻く)で戦い、頭突き、肘打ち、関節技に、なんと故意ではない金的もオッケーというもの。

また、ダウンの際にカウントはなく、判定もないので、勝者が決まるのはノックアウトのみ。敗者がギブアップを申告するまで繰り広げられる闘いは、まさに死闘!

そんな野蛮なスポーツ(?)が、なんで国技なの?なんて思う方もいらっしゃると思います。そこでそんなラウェイの歴史や現在の風潮について、詳しくお伝えしたいと思います。

ラウェイの歴史と現在

ラウェイはミャンマーで生まれた格闘技で、もともとはビルマ拳法として知られていました。その歴史はなんと1000年前まで遡ります。「ラウェイ」という名前となったのは「ラ」は拳を意味し「ウェイ」は戦いを意味することからだそうです。

伝統ある神聖な国技とされているのは、日本における相撲と同じですが、何せルールが過激なので国技らしからぬイメージを抱いてしまいす。しかしなんと、その根底には仏教の精神が流れているのだとか。

だからでしょうか。ノックアウト以外は全て引き分けなのですが、選手たちが非常に真面目なため、最初から引き分けを狙う選手などは存在しないそうです。また、試合後のインタビューなどで「目標は解脱」などと答える選手もいるそう。

しかし、ゲーム展開は他の格闘技より遥かに過激。それだけにラウェイのチャンピオンは皆からヒーローとして崇められていたため、多くの若者がチャンピオンになるべくラウェイに取り組んでいました。

そのためかつては数多くのラウェイジムがありましたが、やはりその危険性からかミャンマー国内において現在は他の格闘技に人気が移りつつあります。

ミャンマーを飛び出して世界でも人気!

このラウェイ、ミャンマー国内だけでなく、むしろ日本をはじめとした世界へと人気の幅を広げているのです。

2004年、全日本キックボクシング連盟の協力のもと、日本とミャンマーの交流戦が始めてヤンゴン国立競技場で開催されました。その他多くの世界の格闘家たちが、このラウェイに参戦しているのです。

自分たちが準じている競技があるのに、何故わざわざ「危険」と言われるラウェイに手を出すのか?不思議に思う方もいらっしゃることと思います。

ボクシングにはボクシングの、キックボクシングにはキックボクシングのそれぞれの反則技があって、なんでもありのラウェイだと格闘家としての価値が下がってしまうのでは?などと筆者も思ってしまいましたが、そこは闘う男たち。

ルールに守られていなければいない程「なんでもありの中勝ち上がる」ストリートファイトの要素が高まるので、ラウェイに参戦したと言うと格闘家界隈のリスペクトも集まるそうなんです。

それで敢えて危険を冒して「ラウェイ 」という戦火を潜り抜けるのですね。さすが「ストリートファイトに一番近い格闘技」。闘う男子の魂には考えが追いつきません。

ラウェイはミャンマーのどこで見れる?

ヤンゴンではカンドージ湖畔にある、「テンピュー・ラウェイ・スタジアム」でこの試合を観戦することが出来ます。この巨大スタジアムはラウェイ専用のスタジアムだそうです。まさに日本の国技館のようですね。

日本のようにイベント情報を開示しているウェブサイトなどが殆どないので、開催日直前に街中に大きな看板が立つのが唯一の告知となります。

タイのムエタイも同じような感じでした。また、やはり有力なのは地元の情報なので、ヤンゴンで現地の人々に聞いてみると確かな情報が得られるそうです。

ラウェイの試合はそのほとんどが週末の午後から行われます。ミャンマーには雨季と乾季と暑季があるのですが、開催は乾季の中でも比較的涼しい12月から2月くらいにかけてです。

やはりあの纏わりつくような雨季やうだるような暑季では、体力の消耗も激しいからなのでしょうか。試合のスタートは午後2時くらいから。

ボクシングや相撲と同じく若手の前哨戦から始まり、メインイベントは夕方の4時から5時くらいになります。また、ほぼ全ての試合をテレビで生中継しているため、会場に行かなくともそのゲームを楽しむことが出来ます。

ラウェイをライブで見た感想


ミャンマー 国民が熱狂するラウェイの試合をライブで観戦しようと、筆者もヤンゴンにあるテンピュー・ラウェイ・スタジアムに行って来ました!

過酷だけれど華麗なスポーツ

前情報から「ストリートファイト顔負けの、なんでもありの喧嘩格闘技」と言うイメージが強くあったので、かなりの覚悟をして行った筆者です。

どんな荒くれ者が無骨で野蛮な試合(喧嘩)を繰り広げるのだろうと、内心ビクビクちょっとワクワクして観戦に挑んだのですが意外や意外、ゲーム運びは思ったよりも華麗でスマート

その躍動感とスピードはまさに「蝶のように舞い、蜂のように刺す」!残念なことに返り血を浴びることは出来ませんでしたが、飛び散る汗と会場の熱気に圧倒されそうな体験でした。

生演奏と生実況

なんとこの試合の最中にずっと、会場の一角でミャンマーの伝統楽器による生演奏がBGMとして流れているのです。ときには女性の歌声が混じることも。

この歌が入るタイミングには重要な意味があるそうですが、その法則は突き止められませんでした。

死闘を繰り広げている横で、どこか長閑なメロディが流れているところがなんだか面白くもあり、またそれがプレイの華麗さに拍車をかけているような、そんな不思議なミスマッチなのでした。

この生演奏、ラウェイの過激ぶりを緩和する役割りも担っているのかもしれません。

そしてこのラウェイ の試合に欠かせないのが生実況。日本でのプロレスやボクシングの実況とは全く別ものの「ハイヤーー!」「アイヤーーーー!」「タオーーー!」などと言った雄叫びや掛け声や、時には擬音のようなものを発するオジさんの声がどこからともなく聞こえ、これがまた試合を大いに盛り上げてくれるのです。

また試合前には「ヤイ」と言われるダンスを踊るのですが、試合後も勝った方の選手がこのダンスを再び踊ります。引き分けの場合は両方の選手で踊るので、まさに「ノーサイド」といった感じです。

日本でもラウェイを観戦することができる?

 引用元:後楽園ホール 東京ドームシティ

以前は他国との交流戦の試合は現地ミャンマーでのみ行われていましたが、2016年に日本での試合が実現してから、日本でもラウェイの試合を観戦することが出来るようになりました。

ボクシングの試合などで名高い後楽園ホールや各種格闘技の試合が開催される有明コロシアムなどで、その試合を観戦をすることが出来ます。格闘技観戦が初めての方には、ちょっと刺激が強過ぎるかも?!

ラウェイの勝者は親しみあるヒーロー

ラウェイの王者はミャンマー では英雄です。それはこんなに「なんでもあり」に見えながらもラウェイのルールは仏教に基づいており、その「美意識」「道徳観」を理解してリングに上がるのがラウェイの選手だからだそうです。

その王者が「強さも優しさも兼ね備えたヒーロー」として崇められるのはのは必然なのですね。ここではそんな、英雄である3人の注目選手をご紹介します。

トゥントゥンミン

 引用元:巌流島

ラウェイのチャンピオンであり、子供の頃からラウェイに親しみ14歳でプロを目指したと言うミャンマーの英雄トゥントゥンミン。

彼なりのラウェイ哲学を持っていますが、昨年有明で行われた『巌流WAYOF THE SAMURAI 公開検証 Final』ではルールに対応出来ず惜しくも敗退となってしまいました。今後どのような活躍を見せてくれるか楽しみです。

金子大輝

 引用元:Queel

23歳の金子大輝選手は、12月に本場ミャンマーで行われたタイトルマッチに勝利したことで、現地で王座を獲得した唯一の日本人となりました。

ミャンマーではラウェイの王者はヒーローです。彼は街を歩いていても「金子だ!」と声をかけられるほど現地では有名で、高い知名度を誇っています。日本では無名の彼は、ミャンマーでは誰もが憧れる英雄なのです。

浜本“キャット”雄大

 引用元:RIZIN FIGHTING FEDERATION

1990年生まれの彼は昨年6月に後楽園ホールで行われた試合で、ミャンマー人のヤー・ザーを左ボディフックで沈め、見事日本人初のラウェイ王者となりました。

もともとプロレス少年だった彼は大学時代に始めたキックボクシングによって、その才能を開花させました。今後もラウェイの試合で手に入れた勝負度胸を武器に、キック人生を輝かしいものにして行くことでしょう。

彼らの試合は日本でも観ることが出来ますが、やはり本場ミャンマーでの観戦は空気とスケールが違います!

日本でもミャンマーでもラウェイ を堪能しよう!


今回は「世界で最も過激な格闘技」ラウェイの魅力をお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。

最初にそのルールを聞いたときには「なんて野蛮なスポーツだ!これが国技なんて」と、驚きを通り越して憤りまで感じたくらいですが、その過激さの中にも慈愛の精神があることを知って、格段に興味が湧きました。

「これは是非、本場ミャンマーでその試合を肉眼で見よう」とヤンゴンまで旅立ったわけですが、その収穫は思った以上。過激さの中に華麗さがあり、過酷な中でも何処か長閑な、仏教が根付いている国ミャンマーならではの「国技のお祭り」でした。

またラウェイのチャンピオンは英雄だとは聞いていたのですが、日本人が現地の選手に勝利した際も、彼の宿泊しているホテルに多くの現地人がサインや握手を求めに押し寄せたというエピソードを聞いて、なんだか嬉しい気持ちになりました。

現在は日本でも、その試合を観戦することが出来ますが、やはり筆者は現地で観ることをお勧めします。新しい刺激と体験が、「スポーツ観戦」以上のギフトを授けてくれること間違いなしです!

 

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